波止分校のインスタレーション

今回は、完成したインスタレーションを空間の状況を中心に紹介します。

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《制作年》2013年
《場所》元・波止(はし)分校
《素材》木、鉄、砂鉄、炭、土(すべて現地活動で得られたもの)、他
《サイズ》中央の方丈:2.5×2.5m 空間:約8×8m
《その他》来場者は方丈にあがる事ができる。作品は設置後も日々変化していく。

空間は分校の教室です。
床、天井、壁(一部)をとりはらい、土間は波のようにうねっています。
教室の床材を利用し、中央に方丈を配置。来場した方と方丈で語ります。私たちはこれまでの活動をここを中心にまとめていきたいと考えています。
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方丈は地面にコロで立っていますが、簡単には動きません。
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土間には、炭のかけら。その後ろには砂鉄の黒いラインが伸びています。
船の軌跡のようにも見えます。
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方丈中央には炉が切ってあります。中には砂鉄と磁石。これは自由に触って頂けます。
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これまでの活動はカードになっています。はなしの種ですね。
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このインスタレーションは、この場所と、時間のながれを静かに感じる空間です。
作品はその時間の中で日々変化してゆきます。
そして今は、現地の波止区の方を中心に見守って下さっています。

会場は、見ることができます。
ご希望の方は、
隠岐アートトライアル実行委員会にご連絡ください。
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# by satetuno | 2013-09-13 22:56 | 波止分校で  

作品に乗って【シンポジウム】

2013.8.31.10:30〜展覧会「変わりゆくものこそ美しい」の会期中にシンポジウムを行いました。
タイトルは「隠岐と砂鉄の物語をめぐって」
ゲストに芹沢高志さん(P3 art and environment エブゼクティブディレクター、AAF事務局長)、田野智子さん(NPO法人ハート・アート・おかやま代表理事)をむかえ、岡田と田島あわせて4名での公開討論です。
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このシンポジウムは「砂鉄の物語」という活動をアート作品と捉えるとき、どうのようなものと言えるのか、その輪郭を浮き彫りにする意図がありました。ゲストのお二人はそれぞれにアートプロジェクトを企画したり、その中間的な支援をしたり、さらに外側でゆるく協力したり、多くの視点をお持ちです。
そんなお二人の視点を借りて、「砂鉄の物語」を俯瞰して頂く場となりました。

私たちの制作スタイルは、ゆっくりと時間をかけて、ご縁をもった方々と関係をつくっていきます。そうするうちに僕たちの感性がなぜだか反応してしまうタイミングがあります。そこが原動力となり作品を産んでゆきます。そして、その断片が集まり、物語を紡いでゆく事になります。


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こんな状況全体を一目でわかるようにするのは難しいですが、
しかし、全体を俯瞰したり、空間で感じて頂くような機会は重要だと思っています。

芹沢さんは「素敵な事だと思う。こうゆう事は、とにかくゆっくりとやることだよね」と繰り返されてました。
田野さんは冒頭で「活動の時間の流れを一緒に感じることができる空間だ」とおっしゃったのが印象的でした。
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田島の「これのどこまでが作品と言えるのか」という問いかけに、具体的な説明は難しいのですが、多くの言葉の断片が口をついて出ては消えてゆきました。(あーもうまとめきれない。すみません。)
このシンポジウムの内容は別にテキスト化してまとめる予定です。

次回は、出来上がった作品空間について書きたいと思います。
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# by satetuno | 2013-09-04 14:50 | 波止分校で  

制作終盤

2013.8.27~予定通り、展覧会「隠岐アートトライアル2013 変わりゆくものこそ美しい」が始まりました。
【砂鉄の物語】は、5年間の総決算のつもりで、空間の作品をつくりました。

まずは、完成作品の写真をアップします。
作品は、方丈の床が、赤土の波の上に浮かんだようなつくりです。
みなさんに上がってもらい、一緒に物語を紡ぐ装置です。
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中央に炉が切ってあります。むかしのコタツ火鉢のようなものです。
今は砂鉄がくべてあり、文様を浮かび上がらせています。
磁石で、遊ぶ事もできます。砂鉄の花か線香か。
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自然とみなさんからおはなしが吹き出してきます。
「場のチカラ、物を語らす」ですか。
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第一弾はこのくらいで。
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# by satetuno | 2013-08-29 09:55 | 波止分校で  

波止分校の制作がすすんでます。

2013年7、8月と、波止分校での制作が本格的になってます。
作品は本番27日までお預けという事で、
お盆休みの現場イメージだけ、ちらっとアップします。

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# by satetuno | 2013-08-15 00:05 | 波止分校で  

「はつまいり」と「あぶっこ」

隠岐/島前では、旧正月に焼火神社へ集落ごとに初詣する「まつまいり」という習慣があります。地区ごとに日を決めて代表者+希望者が集い「年頭の参拝」>「なおらい(昼食をいただく)」という感じです。西暦では2~3月にかけて続きます。

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「あぶっこ」とは炭火にかける五徳のような鍛冶沖光オリジナルの商品です。(昨年のブログで紹介しましたね)
いま現役で活躍しているのは、この「はつまいり」ぐらいでしょうか。

厄年の田島は、厄払いのご祈願もしていただきました。

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a0122123_1849584.jpgこんな感じ、、

そのあとの「なおらい」で御膳を頂きました。a0122123_1853336.jpg
お神酒、煮サバ、煮豆、ジンバ(海藻)の酢みそ和え、つけぞめ(ご飯はお酒のあとになるので初めに少しだけよそわれている)、汁碗(これもあとでつける、初めは蓋が裏返してある)。
これが一揃えです。このサバをみなさん「あぶっこ」で焼きだします。

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「あぶっこ」は囲炉裏によく似合います。はつまいりの時期が終わると気候も春にむかい、あぶっこの出番が減ってゆきます。
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# by satetuno | 2013-04-12 19:17 | 人と道具  

窓が飛んでた

2013年も、波止(はし)分校と関りながら、物語りを続けています。
3月末でしたが、松新さんから
「上の窓が無くなっている」
と知らせていただき、早速補修へ。
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ついでに他もチェック。
瓦のズレと割れ、他にも割れた窓があり、ちょっと手直しです
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分校への道がちょうど拡張工事で、
伸びすぎていた生け垣(とはいえない樹木)も、あわせて伐採されました。
まるで分校で大工事をしているようですが、
重機は道路工事のです。念のため。

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眺めは最高です、が、時化ると建物が心配でもあります。
今年は8月末に、ここに
「物語りを感じることが出来る空間」を出現させようと準備を始めています。
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# by satetuno | 2013-04-11 19:16 | 波止分校で  

波止分校の外壁を補修

2012年11月2,3日に、活動のベースとして使わせていただいている波止分校の外壁の一部を補修しました。

こんな感じから、、、a0122123_20594432.jpg

こんな感じへ、、、a0122123_2115138.jpg

幸い、屋根裏はそれほど傷んでいませんでした。
作業をリードして下さったのは、もちろん波止区在住の松新俊典さん。
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作業は岡田、田島の他、打合せに来ていた彫刻家の高野浩子さんも、材料を切るお手伝いをして下さいました。
「これでまた10年以上は大丈夫」ではなかろうか。
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# by satetuno | 2012-12-07 21:15 | 波止分校で  

【人と道具】菊光(鍛冶場)


10数年前に使われなくなった隠岐西ノ島の菊光(鍛冶場)をたずねた。今年は砂鉄の物語で、人と道具をテーマに岡田毅志と取材を重ねている。
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今回の話は、旧美田小学校で毎月ひらかれている『わがとこ茶屋』に、隠岐アートトライアル企画の茶話会「本のおはなし」 で訪ねた事がきっかけとなった。『わがとこ茶屋』の中心メンバーである佐倉さんが、菊光さんの娘さんであることを知った。

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今回は菊光と鍛冶場の道具を取材する予定だったが、案内して頂いた娘さんでもある佐倉さんの父との思い出に心が打たれた。大切にしていた鍛冶の本と日本刀の図を拝見させて頂いた。

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92歳まで鍛治を現役でされていた鍛冶場は、10数年前当時のままであるのだろう。ただ時間だけが忍び寄っていた。いつしか取材は佐倉さんと鍛冶場に変わっていた。当時の思い出に、まるで無音に近い雪のように静かに積み重なっていた。一つ一つの道具には興味は薄れ、まるで一固まりの大地の様にみえて美しかった。
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左から岡田毅志 佐倉さん、田島史朗
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# by satetuno | 2012-08-29 11:16 | 人と道具  

【人と道具】あいら鮨の包丁

8/21、西ノ島の「あいら鮨」へ、アイラこと扇谷博志さんを訪ねました。
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きっかけは2010年夏、あいらさんと包丁の話をしたことです。その時「自分は硬い沖光製は使いません。もっと柔らかい包丁を愛用してます。」と、おっしゃってました。

a0122123_923044.jpgこれが現在使っている包丁。ステンレス製で、同じ物を買い替えて、これが2代目だそうです。

a0122123_928619.jpg樹脂製の硬いまな板、ガラスケース越しにカウンターへ握りを提供するために奥行きのない板場、ステンレス製で柔らかめの包丁、この組合せがしっくりきておられるそうです。

a0122123_9382546.jpg夜、改めて何人かで食べにいきました。こちらは、握りを一通り頂いたあと出して下さった「あいら巻」。うまかった。ごちそうさまでした。

a0122123_943132.jpg大阪、松江で修行をされた後、西ノ島へ帰り、店を構えて14年、昼間は野球の指導と、とにかく元気でよく笑う方です。
ちなみに店名の「あいら」は、息子さんの名前です。
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# by satetuno | 2012-08-26 09:47 | 人と道具  

【人と道具】だるまやさんの潜り漁/あわびおこし

8/20の午前中、西ノ島でお世話になっている、だるまや(安達覚)さんが、潜り漁をするところを見に行きました。
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映像はこちら>youtube
映像の中に、「あわびおこし」という「へら」のような道具で、鮑を一瞬ではがしとるところが、映っています。水深は8〜10mぐらいでしょうか。普段はスーツ、フード、ウエイト、手袋の装備をされているそうですが、この日は私たちにあわせて、短時間で比較的浅い所だからでしょうか、裸のままでみせてくれました。a0122123_9222587.jpg

普段は水深20mぐらいの所でとっているそうです。

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こちらが「あわびおこし」と呼んでいる道具です。元はナイフを自分で加工して専用の道具にしているとのことです。ナイフのままだと傷がつきやすく、出荷する時に値が落ちるので、この道具を使っているそうです。

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だるまやさん、ありがとう。
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# by satetuno | 2012-08-22 20:39 | 人と道具