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カテゴリ:人と道具( 10 )

 

「はつまいり」と「あぶっこ」

隠岐/島前では、旧正月に焼火神社へ集落ごとに初詣する「まつまいり」という習慣があります。地区ごとに日を決めて代表者+希望者が集い「年頭の参拝」>「なおらい(昼食をいただく)」という感じです。西暦では2~3月にかけて続きます。

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「あぶっこ」とは炭火にかける五徳のような鍛冶沖光オリジナルの商品です。(昨年のブログで紹介しましたね)
いま現役で活躍しているのは、この「はつまいり」ぐらいでしょうか。

厄年の田島は、厄払いのご祈願もしていただきました。

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「はつまいり」と「あぶっこ」_a0122123_1849584.jpgこんな感じ、、

そのあとの「なおらい」で御膳を頂きました。「はつまいり」と「あぶっこ」_a0122123_1853336.jpg
お神酒、煮サバ、煮豆、ジンバ(海藻)の酢みそ和え、つけぞめ(ご飯はお酒のあとになるので初めに少しだけよそわれている)、汁碗(これもあとでつける、初めは蓋が裏返してある)。
これが一揃えです。このサバをみなさん「あぶっこ」で焼きだします。

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「あぶっこ」は囲炉裏によく似合います。はつまいりの時期が終わると気候も春にむかい、あぶっこの出番が減ってゆきます。

by satetuno | 2013-04-12 19:17 | 人と道具  

【人と道具】菊光(鍛冶場)


10数年前に使われなくなった隠岐西ノ島の菊光(鍛冶場)をたずねた。今年は砂鉄の物語で、人と道具をテーマに岡田毅志と取材を重ねている。
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今回の話は、旧美田小学校で毎月ひらかれている『わがとこ茶屋』に、隠岐アートトライアル企画の茶話会「本のおはなし」 で訪ねた事がきっかけとなった。『わがとこ茶屋』の中心メンバーである佐倉さんが、菊光さんの娘さんであることを知った。

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今回は菊光と鍛冶場の道具を取材する予定だったが、案内して頂いた娘さんでもある佐倉さんの父との思い出に心が打たれた。大切にしていた鍛冶の本と日本刀の図を拝見させて頂いた。

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92歳まで鍛治を現役でされていた鍛冶場は、10数年前当時のままであるのだろう。ただ時間だけが忍び寄っていた。いつしか取材は佐倉さんと鍛冶場に変わっていた。当時の思い出に、まるで無音に近い雪のように静かに積み重なっていた。一つ一つの道具には興味は薄れ、まるで一固まりの大地の様にみえて美しかった。
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左から岡田毅志 佐倉さん、田島史朗

by satetuno | 2012-08-29 11:16 | 人と道具  

【人と道具】あいら鮨の包丁

8/21、西ノ島の「あいら鮨」へ、アイラこと扇谷博志さんを訪ねました。
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きっかけは2010年夏、あいらさんと包丁の話をしたことです。その時「自分は硬い沖光製は使いません。もっと柔らかい包丁を愛用してます。」と、おっしゃってました。

【人と道具】あいら鮨の包丁_a0122123_923044.jpgこれが現在使っている包丁。ステンレス製で、同じ物を買い替えて、これが2代目だそうです。

【人と道具】あいら鮨の包丁_a0122123_928619.jpg樹脂製の硬いまな板、ガラスケース越しにカウンターへ握りを提供するために奥行きのない板場、ステンレス製で柔らかめの包丁、この組合せがしっくりきておられるそうです。

【人と道具】あいら鮨の包丁_a0122123_9382546.jpg夜、改めて何人かで食べにいきました。こちらは、握りを一通り頂いたあと出して下さった「あいら巻」。うまかった。ごちそうさまでした。

【人と道具】あいら鮨の包丁_a0122123_943132.jpg大阪、松江で修行をされた後、西ノ島へ帰り、店を構えて14年、昼間は野球の指導と、とにかく元気でよく笑う方です。
ちなみに店名の「あいら」は、息子さんの名前です。

by satetuno | 2012-08-26 09:47 | 人と道具  

【人と道具】だるまやさんの潜り漁/あわびおこし

8/20の午前中、西ノ島でお世話になっている、だるまや(安達覚)さんが、潜り漁をするところを見に行きました。
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映像はこちら>youtube
映像の中に、「あわびおこし」という「へら」のような道具で、鮑を一瞬ではがしとるところが、映っています。水深は8〜10mぐらいでしょうか。普段はスーツ、フード、ウエイト、手袋の装備をされているそうですが、この日は私たちにあわせて、短時間で比較的浅い所だからでしょうか、裸のままでみせてくれました。【人と道具】だるまやさんの潜り漁/あわびおこし_a0122123_9222587.jpg

普段は水深20mぐらいの所でとっているそうです。

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こちらが「あわびおこし」と呼んでいる道具です。元はナイフを自分で加工して専用の道具にしているとのことです。ナイフのままだと傷がつきやすく、出荷する時に値が落ちるので、この道具を使っているそうです。

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だるまやさん、ありがとう。

by satetuno | 2012-08-22 20:39 | 人と道具  

8/19~23現在活動中です。

19日から西ノ島入りして活動を再開しています。
今日21日までに、
①【人と道具取材】だるまやさん 潜り漁
②【人と道具取材】 鍛冶菊光
③【人と道具取材】 あいら寿司
④【波止分校】 お手入れ
⑤【波止分校】古いレコード
などのテーマをすすめています。
8/19~23現在活動中です。_a0122123_2316576.jpg


それぞれは現場終了後にまとめますので、しばらくお待ちを。
待ちきれない方は、こちらの<Facebookページ>に記事や、
youtube>に映像等、いろいろアップしています。

by satetuno | 2012-08-21 23:20 | 人と道具  

「波止分校のおはなし」と「あぶっこ」

「波止分校のおはなしを聞く」は7/24(火)18:00〜、予定通り元・波止分校で行いました。かがり火をたいて、「分校に人が入りますよ」と狼煙を上げる感じでした。
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波止区の方を中心に、島内、となりの海士町、本土からのお客様、あわせて30余名での会となりました。夕方6時開始で、まだ日が有るうちに「あぶっこ」で「やきめし」をしました。「波止分校のおはなし」と「あぶっこ」_a0122123_1184647.jpg

参加者の一人小原さんの臨場感有る>>写真アルバム<<がこちらです。

「やきめし」といっても、チャーハンではなく西ノ島では手作りのみそ(=なめみそ)をのせた焼おにぎりをそう呼びます。やきめしのエピソードは前に沖光さんの奥様から「鍛冶工房の職人さん達の昼飯は、母屋の囲炉裏であぶっこをならべて大きなやきめしを焼いていた。」とお聞きしてました。「波止分校のおはなし」と「あぶっこ」_a0122123_11185777.jpg
あぶっこは、五徳と焼き網を一緒にしたような沖光製品です。囲炉裏が使われなくなって見なくなったそうですが、焼火神社の社務所では現役だそうです。参加いただいた区のお母様方に焼き方を教わりました。さすがの手際です。

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そして、ビールとやきめし、焼き物を手に、みなさんと車座になって分校の思い出をお聞きしました。

「波止分校のおはなし」と「あぶっこ」_a0122123_11422684.jpg波止区からゲストの松新俊典さんは、現在残る分校校舎と、ご自身が通った旧校舎のこと。まだゆるーい時代のエピソードなどご紹介くださいました。

もうお一人のゲスト、東京から駆けつけて下さった相澤久美さんは、ほんとうに聞き上手。彼女がいるだけで区の方だけでなく参加した多くの方から、とにかく話が飛び出します。


日が落ちてから、砂鉄の物語がここ4年間、西ノ島でどんなことをしてきたかをまとめた映像の上映をしました。波止区のみなさんに自己紹介といったところです。「波止分校のおはなし」と「あぶっこ」_a0122123_11295548.jpg

映像はyoutubeでどうぞ>>
>>2008~2009年「小だたら」
>>2010年「沖光さん」
>>2011年「美田小」

かがり火を見ながら、みな自然と打ち解けていきます。
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本土から参加いただいた三上さんは、わざわざドーナツ盤レコードを持参下さい、雰囲気作りに一役かって下さいました。

つぎはお盆あけに「人と道具」の取材を予定しています。またおつきあい下さい。

by satetuno | 2012-08-01 12:19 | 人と道具  

西木屋さんとカナギ道具

カナギ漁で「めのは鎌(ワカメ鎌)」を実際に使っておられる、屋号西木屋の才吉さんを尋ねました。[2012.5.4.]
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「かなぎ漁」とは、船から箱めがねで海中のを覗き、長い柄の付いた漁具で獲物を捕る漁法です。才吉さんの船には、めのは鎌のほかに、サザエやす、アワビかぎほか、獲物にあわせて何本もの道具が積まれていました。才吉さんは係留してある船で箱めがねとサザエやすの使い方を実演して下さいました。西木屋さんとカナギ道具_a0122123_18251084.jpg

こちらはテングサをとる「てんつき」。西木屋さんとカナギ道具_a0122123_18305544.jpgこれも岸壁で実演下さいました。これらの漁具の鉄部分はすべて沖光製だそうです。


鉄部分も手作りしておられるのが海苔を摘む道具「けんがら」。ブリキ缶など身の回りの薄い鉄板を加工するそうです。これも作り方を実演して下さいました。西木屋さんとカナギ道具_a0122123_18361966.jpg


それにしてもサービス精神旺盛といいますか。私達が、お聞きしたことに、どんどん実演まじりでお見せ下さる才吉さん。道具そのものも魅力的ですが、それを使っておられる方と直接お話しするのは、本当にわくわくします。才吉さん、ありがとうございました。

by satetuno | 2012-05-31 18:44 | 人と道具  

松新さんとワカメ鎌に柄をつける

沖光製の新しいワカメ鎌に、松新さんの御指導をいただいて、柄をつけました。[2012.5.4.]
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「柄にする竹はどこのがいいですかね?」と尋ねるわたしたちに、「これ」と、ちょうどいいのが2本。「あなたたちが必要になると思って用意しとった」と。ううう、恐れ入ります。この竹は隣の海士町(中の島)のものだそうです。「細く、節の間隔が広く、ちょうどいい。日頃から何かのために採って乾かしてある」のだそうです。

松新さんとワカメ鎌に柄をつける_a0122123_9563941.jpgまず竹の節を鉈で削ります。同時に虫食いがないか調べます。鉈は竹用の鉈と、隠岐鉈の両方を使います。写真の隠岐鉈は「菊光」の印があります。西ノ島に昔あった鍛冶屋さんです。これは松新さんのお父さんの道具です。

松新さんとワカメ鎌に柄をつける_a0122123_1024386.jpg次に竹の反りを正します。炭火であぶりながら少しずつすすめます。これで竹の準備は完了です。

松新さんとワカメ鎌に柄をつける_a0122123_10263286.jpg今回は鎌にも一細工します。沖光さんは「わかめ鎌にも2種類あって、これはわかめ専用の細いのだから、竹に刺すだけで簡単に柄がつきます」とおっしゃいました。しかし、ここからは松新流です。万が一抜け落ちるといけないので根本を曲げて”掛かり”をつけました。鉄の加工は田島の得意分野です。

松新さんとワカメ鎌に柄をつける_a0122123_10302399.jpg竹に穴をあけ、掛かりの部分をはめ込み、化繊の紐で縛ります。紐の終わりは、ほつれないよう炙って溶かしておきます。

松新さんとワカメ鎌に柄をつける_a0122123_10314623.jpg新しいワカメ鎌の完成です。以前のものよりも少し長めです。

by satetuno | 2012-05-25 10:39 | 人と道具  

宮地さんの道具

西ノ島でもう一軒、船越で岩ガキ養殖をされている宮地さんを訪ねました。[2012.5.4.]

宮地さんの道具_a0122123_9562422.jpgこの時期は育った岩ガキを水揚げするシーズンで、先日の中上さん同様、一塊になっている岩ガキを一個ずつに割り分け、表面の付着物を磨く作業をしておられました。

以前、宮地さんは土木関係のお仕事をされていそうで、使う道具もビル等の現場で見かけるエアー工具です。コンプレサーの空気圧で打撃を与え、コンクリートや表面のタイル、塗装等をハツリとる道具だそうです。宮地さんには手慣れた道具で、岩ガキの取り分けで割れや傷を付けてしまうロスが2%、98%は綺麗にとれるとおっしゃっています。宮地さんの道具_a0122123_1091996.jpg
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宮地さんは「この方法がもっと広まればいいと思っています」と、本当に気さくにお話し下さいました。ありがとうございました。

by satetuno | 2012-05-22 10:25 | 人と道具  

岩ガキの「なかがみ養殖場」を訪ねる

2012.5.3.
西ノ島の珍崎(ちんざき)という集落にある「なかがみ養殖場」の中上光さんを訪ねました。岩牡蠣の出荷作業で「鉈(ナタ)」を使われると聞きいたからです。
中上さんは日本で初めて岩牡蠣の人工種苗による養殖をされた方だそうです。

この頃の私達は沖光さんとおつき合いする中で、道具だけでなく、それを日常的に使っている方々に、より惹かれ始めているようです。そこで沖光製にこだわることなく、
「島でどんな方が、どんな道具を使っておられるのか」ちょっと訪ねまわっています。

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まず目についた「鉈(ナタ)」
隠岐鉈ではありません。これは軽トラックの板バネから手作りのものだそうです。鉈の峰をゴム槌などでたたくと、普通の鉈では潰れてしまうが、これだと潰れないそうです。地金が付いてないからかな。あと重さや重心も使う人よって工夫されていました。すばらしい。

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こんな道具もありました。鉈というか包丁と呼ぶべきか。
岩ガキの「なかがみ養殖場」を訪ねる_a0122123_18423150.jpgこれらはどれも海中からあげた岩ガキの塊を、1つずつに分解していく道具ただそうです。


岩ガキの「なかがみ養殖場」を訪ねる_a0122123_18462982.jpgこちらは一個ずつに分けた岩ガキを磨く道具。研磨機ですがワイヤーブラシの親分みたいなのは、貝専用のものだそうです。

岩ガキの「なかがみ養殖場」を訪ねる_a0122123_18564640.jpgあとは持ち帰って食べる行程です!貝開きの道具で貝柱を切り、殻をとります。これは各ご家庭で使いやすいものを使っておられます。
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焼火の宮司さん宅では、「果物ナイフが一番!」とのこと。
また波止の松新さん宅では「カキ用はこれ!」と専用の道具が。さすが。やはり道具は使ってこそ生きますね。それぞれのこだわりが面白いです。

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この日、当然のように島のみなさんと岩牡蠣パーティーになりました。

by satetuno | 2012-05-09 19:23 | 人と道具